
- 正月飾りを自宅で処分してもバチが当たらない理由が分かる
- 塩と白い紙を使った正しい「お清め」の手順を知れる
- 「左・右・左」の塩の振り方など具体的な作法が分かる
- プラスチックや針金など、自治体ルールに沿った分別のコツを学べる
- 関東(1月7日)と関西(1月15日)の処分時期の違いを把握できる
- 処分時期を過ぎてしまった場合の対処法が分かる
- 家族で感謝を込めて処分するイベントにする方法を知れる
「ねえ、このしめ縄、いつまで玄関にかけておくの?もう15日過ぎたよ?」
妻からの鋭いツッコミに、僕はドキッとしてスマホのカレンダーを見ました。
やばい、完全に忘れてた…。
地域の「どんど焼き」はとっくに終わっているし、近所の神社に持っていくのもなんだか気が引ける。
でも、神様に関わるものを普通ゴミとしてポイ捨てするのは、なんとなくバチが当たりそうで怖いですよね。
この「捨てたいけど捨てられない」ジレンマ、あなたも経験ありませんか?
それはまるで、別れた恋人からの手紙を、捨てるに捨てられず引き出しの奥にしまっているような、あの何とも言えない罪悪感に似ているかもしれません。
実は僕も、数年前までは「どうしよう…」と悩みながら、結局2月くらいまで放置していたことがあります(笑)。
ですが、安心してください。
正しい手順さえ踏めば、自宅で処分しても全く問題ないんです。
今回は、30代の父親として、そしてプロのライターとして、自宅でできる「正月飾りの正しい処分方法」を徹底解説します。
これを読めば、モヤモヤしていた気持ちが晴れて、スッキリとした気持ちで一年をスタートできますよ。
目次
正月飾りの処分は自宅でも大丈夫?バチが当たらない正しい考え方
- どんど焼きに行けない時は「自宅でお清め」が正解
- 神様への感謝の気持ちがあればゴミとして扱ってもOK
まず最初に、一番気になっているであろう「自宅で捨てていいの?」という疑問にお答えします。
結論から言うと、全く問題ありません。
もちろん、神社のどんど焼きでお焚き上げしてもらうのがベストですが、現代の住宅事情や仕事の忙しさを考えると、それが難しいことも多いですよね。
大切なのは「場所」ではなく「気持ち」です。
ここでは、なぜ自宅処分でもバチが当たらないのか、その理由をマインドセットの面からお話しします。
これを理解するだけで、ゴミ袋に入れる時の手の震えが止まりますよ。
どんど焼きに行けない時は「自宅でお清め」が正解
どんど焼きに行けなかった自分を責める必要はありません。
神様は、そんな細かいスケジュール管理のミスで怒るほど心の狭い存在ではないはずです。
むしろ、いつまでも薄汚れた飾りを玄関に放置しておく方が、風水的にも衛生的にも良くないですよね。
自宅できちんとお清めをして送り出すことは、ある意味で「プライベートなお別れ会」を開くようなもの。
大勢の中で燃やされるよりも、家族で静かに感謝を伝える方が、丁寧な場合だってあるんです。
心理学でいう「認知的不協和(行動と気持ちの矛盾による不快感)」を解消するためにも、「これは手抜きではなく、丁寧な送り出しなんだ」と定義し直しましょう。
神様への感謝の気持ちがあればゴミとして扱ってもOK
「ゴミとして出す」という言葉に抵抗があるかもしれませんが、要は「役目を終えたモノ」への感謝があるかどうかです。
お正月飾りは、年神様(としがみさま)をお迎えするための目印。
無事に新年を迎えられたのなら、その役割は完了しています。
「今年も家族を守ってくれてありがとうございました」と心の中で唱えれば、それはもう単なるゴミではありません。
形あるものはいつか壊れるし、なくなるもの。
執着せずに手放すことは、新しい運気を呼び込むスペースを作ることにも繋がります。
我が家では、子供たちと一緒に「神様バイバイ!」と明るく送り出すことにしています。
重苦しく考えるより、これくらいポジティブな方が、神様も苦笑いしながら許してくれる気がしませんか?

自宅で正月飾りを処分する具体的な手順と塩での清め方
- 用意するものは「塩・白い紙・新しいゴミ袋」の3つ
- 正しいお清めの手順は「左・右・左」の順で
- 自治体のルールに従って素材ごとに細かく分別する
では、いよいよ実践編です。
「お清め」と聞くと難しそうですが、使う道具はキッチンの調味料棚にあるもので十分です。
僕も最初は「神主さんみたいな呪文がいるのかな?」と思っていましたが、そんなことはありませんでした。
ここでは、誰でも簡単にできる、けれどもしっかりと礼を尽くした処分の手順をステップバイステップで解説します。
この儀式を行うことで、気持ちの切り替えスイッチが入りますよ。
用意するものは「塩・白い紙・新しいゴミ袋」の3つ
準備するアイテムは以下の3点だけです。
- 塩(精製塩ではなく、できれば粗塩などの天然塩が良いですが、気持ちの問題なので食卓塩でも可)
- 白い紙(半紙がベストですが、なければコピー用紙や、広げた新聞紙でもOK)
- 新しいゴミ袋(他の生ゴミとは分けるための、専用の袋)
「白い紙がないから新聞紙でいいや」という場合も、できれば綺麗な面を表にして使いましょう。
これは、大切な人へのプレゼントを包むラッピングと同じ感覚です。
ボロボロのチラシで包むより、少しでも綺麗な紙の方が敬意が伝わりますよね。
正しいお清めの手順は「左・右・左」の順で
まず、広い場所に新聞紙などを敷き、その上に正月飾りを置きます。
そして、塩を振るのですが、ここにはちょっとした作法があります。
神道の儀式にならって、「左・右・左」の順番で塩をパラパラと振ります。
これは「修祓(しゅばつ)」といって、罪や穢れを払い清める意味があるそうです。
僕はこの時、中学生の息子に「お前、ちょっと塩持ってこい」と声をかけ、一緒にやらせるようにしています。
「なんか本格的だね」なんて言いながら、日本の文化を肌で感じる良い機会になりますから。
最後に、その紙で飾りを丁寧に包みます。
この瞬間が、感謝を伝えるクライマックスです。
自治体のルールに従って素材ごとに細かく分別する
ここが現代の正月飾り処分の最難関ポイントかもしれません。
最近の飾りは、プラスチックや針金、吸盤など、燃えない素材がたくさん使われています。
神様への敬意も大切ですが、自治体のゴミ出しルールへの敬意も忘れてはいけません。
塩で清めた後に、ハサミやペンチを使って、燃えるゴミ(紙、わら、草)と、燃えないゴミ(プラ、金属)に解体しましょう。
「せっかく清めたのにバラバラにするのは…」と躊躇するかもしれませんが、分別せずに捨てて回収されなかった方が、よっぽどバチが当たりそうです。
細かく分解することは、それだけ手作業で丁寧に扱ったという証。
面倒くさい作業ですが、「立つ鳥跡を濁さず」の精神でやり切りましょう。
僕も毎年、プラスチックの橙(だいだい)を外しながら「最近の作りは凝ってるなあ」と感心しています。

正月飾りを処分する時期はいつ?地域による「松の内」の違い
- 関東は1月7日、関西は1月15日が一般的な目安
- 処分する日が過ぎてしまった場合の対処法
「いつ捨てるか」というタイミングも、意外と悩みどころです。
実はこれ、住んでいる地域によって全然違うってご存知でしたか?
僕は転勤族だったので、関東と関西の文化の違いに何度も戸惑いました。
ここでは、正月飾りを飾っておく期間「松の内(まつのうち)」の地域差と、万が一その日を過ぎてしまった時の対処法についてお話しします。
これを知っておけば、「まだ飾ってるの?」「もう片付けたの?」という近所トラブル(?)も回避できますよ。
関東は1月7日、関西は1月15日が一般的な目安
一般的に、正月飾りを片付けるのは「松の内」が終わるタイミングです。
関東地方や東北、九州の一部では1月7日まで、関西地方やその他の多くの地域では1月15日(小正月)までとするのが通例です。
なぜこんな違いが生まれたのか。
歴史の授業みたいで恐縮ですが、江戸時代に幕府から「燃えやすい松を長く飾るのは火事の元だから早く片付けろ」というお達しが出たのが関東、その影響を受けなかったのが関西、なんて説があるそうです。
「へぇ~」ってなりますよね。
今住んでいる地域のルールに合わせるのが無難ですが、最近はマンションの管理規約などで一斉に決まっていることもあります。
周りの家の玄関を見て、「社会的証明(みんながやっていることは正しいと思う心理)」に従うのが、一番波風が立たないかもしれません。
処分する日が過ぎてしまった場合の対処法
「気づいたら2月になってた!」なんて場合も、慌てなくて大丈夫です。
遅れてしまったからといって、呪われるわけではありません。
気づいたその日に、先ほど紹介した手順(塩でお清め)を行って処分すればOKです。
また、どうしても気になる場合は、神社の「古札納所(こさつおさめしょ)」に持っていくという手もあります。
ここは一年中お札やお守りを受け付けてくれる場所ですが、正月飾りを受け付けてくれるかどうかは神社によります。
事前に電話で確認してみるのが確実ですね。
僕の経験上、誠実にお願いすれば、たいていの神社は優しく対応してくれます。
「遅れてごめんなさい!」という気持ちを賽銭箱に入れておけば、神様もきっとウィンクして許してくれるでしょう。

まとめ:正月飾りは感謝を込めて自宅でスッキリ処分しよう
正月飾りの処分、意外と簡単だと思いませんでしたか?
難しく考えすぎて、いつまでも放置してしまうのが一番良くありません。
大切なのは、形式よりも「一区切りつける」という自分の心の儀式です。
僕もこの記事を書きながら、去年のしめ縄を処分した時の、あの少し寂しいような、でも清々しい気持ちを思い出しました。
塩を振って、紙に包んで、ゴミ袋の口を縛る。
その一連の動作が、お正月気分から日常モードへと切り替えるスイッチになります。
ぜひ、今度の週末にでも、家族みんなで「感謝の処分式」をやってみてください。
リビングも心もスッキリして、きっと良い一年になりますよ。
最後に、この記事の要点をまとめておきます。
- 正月飾りの自宅処分は、感謝の気持ちがあれば全く問題ない
- 「場所」より「気持ち」が大切、罪悪感を持つ必要はない
- 用意するものは塩、白い紙(新聞紙可)、新しいゴミ袋の3点
- 塩は「左・右・左」の順に振ってお清めする
- 白い紙で包むことで、ゴミではなく「包み」として扱う
- 自治体のルールに従い、プラスチックや金属は分別・解体する
- 処分時期(松の内)は関東が1月7日、関西が1月15日が目安
- 時期を過ぎても、気づいた時にお清めして処分すればOK
- どうしても気になる場合は神社の古札納所に相談してみる
- 子供と一緒にやることで、日本の文化や感謝の心を教えられる

