
- カーハートのB01とB136の決定的な違いとは
- 「未洗い(Firm Duck)」と「洗い加工(Washed Duck)」の履き心地の差
- 洗濯後の縮みを考慮したサイズ選びのコツ
- 「Made in USA」にこだわるならどっちを選ぶべきか
- B01特有の美しい経年変化(エイジング)の魅力
- リベットやタグなど細かいディテールの違い
- あなたのライフスタイルに合う「相棒」の見つけ方
「カーハートのダブルニー、かっこいいけど種類が多くて分からない……」
無骨でタフなワークパンツ、カーハート(Carhartt)。中でも膝部分が二重になった「ダブルニー」は、男心をくすぐる名作ですよね。僕も30代になり、流行りの服よりも「一生使えるタフな服」に惹かれるようになって手を出したクチです。
でも、いざ買おうとすると壁にぶち当たります。ネットで検索すると出てくる「B01」と「B136」という2つの型番。 写真で見ると、正直どちらも同じに見えませんか?
「値段も違うし、何がどう違うの? 間違って買って後悔したくない!」
そんなあなたの迷い、痛いほど分かります。実はこの2つ、見た目は双子のように似ていますが、性格は「頑固オヤジ」と「気さくな兄ちゃん」くらい違います。
この記事では、実際に両方のモデルを履き比べ、失敗もしながら学んだ僕が、カーハート「B01」と「B136」の違いを徹底的に解説します。これを読めば、あなたが今選ぶべき「相棒」がどちらなのか、ハッキリと分かるはずです。
目次
カーハート B01 B136 違いとは?ダブルニーの2大定番を比較
- 最大の違いは「生地の加工」と「生産国」
- 外見上のディテール比較(リベット・タグ・シルエット)
まず最初に、この2つのモデルの全体像を掴んでおきましょう。
カーハートのダブルニーパンツにおいて、「B01」と「B136」はどちらも定番中の定番です。しかし、そのコンセプトやターゲット層は微妙に異なります。 ネット通販の画面で睨めっこしていても気づきにくい、でも履いてみると「あ、全然違うわ」となる決定的なポイントがあります。
この章では、ざっくりと「何が違うのか」の全体像をお伝えします。ここを押さえておくだけで、大まかな選択肢は絞られるはずです。 言うなれば、料理を注文する前に「これは激辛カレーです」か「これはマイルドカレーです」かを知るようなもの。知らずに食べると火傷しますからね。
最大の違いは「生地の加工」と「生産国」
結論から言うと、この2つを分ける決定的な要素は以下の2点です。
- B01:未洗いの生地(Firm Duck)、アメリカ製(Made in USA)
- B136:洗い加工済み(Washed Duck)、中南米製(メキシコ等)
「B01」は、昔ながらのカーハートの伝統を受け継ぐモデルです。生地は「Firm Duck(ファームダック)」と呼ばれ、糊がガッツリついた未洗いの状態で販売されています。そして何より、今となっては希少な「Made in USA」であること。これが最大の特徴です。
一方「B136」は、現代的な履きやすさを重視したモデル。生地は「Washed Duck(ウォッシュドダック)」で、工場であらかじめ洗い加工が施されています。生産国は主にメキシコやニカラグアなどですが、その分コストが抑えられています。
心理学で言う「保有効果」(自分が持っているものに高い価値を感じる心理)が働きやすいのは、やはり手間暇かけて育てるB01かもしれません。しかし、即戦力としての実用性はB136に軍配が上がります。
外見上のディテール比較(リベット・タグ・シルエット)
パッと見は同じに見えますが、細部を見ると違いがあります。
まず分かりやすいのが「リベット(補強金具)」です。 B01は「UFOリベット」と呼ばれる、少し盛り上がった丸い形状をしています。これぞヴィンテージワークウェア、という雰囲気があります。 対してB136は「フラットリベット」。平らな形状で、よりモダンでスッキリした印象です。
シルエットに関しては、どちらも太めの「ルーズフィット」ですが、個人的な感覚としてはB01の方が腰回りが少しタイトで、B136の方が全体的にゆったりしている印象です。
そしてヒップポケットのタグ。B01には誇らしげに「Made in USA」の文字が入っていることが多いです(年代によりますが)。これだけでご飯3杯いける、というマニアな方もいるくらい、重要なディテールなんですよね。
【生地の硬さ】育てるB01(Firm Duck)と快適なB136(Washed Duck)
- B01は「鎧」のように硬いが、エイジングが最高
- B136は最初から柔らかく、普段着として馴染みやすい
次に、実際に履いた時の「感覚」の違いについてお話しします。
ここは本当に好みが分かれるポイントです。「服は快適であるべき」と考えるか、「服は育てるもの」と考えるか。 30代のパパとしては、子供と公園で遊ぶならどっちがいいか、という視点も重要ですよね。
この章では、それぞれの生地が生み出す独特の履き心地と、経年変化(エイジング)の魅力について深掘りします。これを読めば、あなたのライフスタイルにどちらが合うかが見えてくるはずです。
B01は「鎧」のように硬いが、エイジングが最高
初めて新品のB01を履いた時、僕は思わず笑ってしまいました。 「これ、服じゃなくて段ボールじゃないか?」と。
冗談抜きで、脱いでもそのまま床に直立するレベルで硬いです。歩くたびに「バキッ、ボコッ」と音がしそうで、膝を曲げるのも一苦労。最初は肌が擦れて痛いと感じることもあるでしょう。
しかし、これが良いんです。 履き込んで洗濯を繰り返すうちに、自分の動きに合わせてシワが入り、色が抜け、少しずつ柔らかくなっていく。この過程はまさに「育成」です。
1年も履けば、新品の時とは全く違う表情を見せてくれます。自分の歴史が刻まれたような、世界に一本だけのパンツになる。このロマンこそが、B01を選ぶ最大の理由です。
B136は最初から柔らかく、普段着として馴染みやすい
一方で、B136は優等生です。 新品の状態から「サンドウォッシュ加工」などが施されているため、生地の表面が少し起毛していて柔らかいんです。
例えるなら、最初から使い込んだタオルのような安心感があります。買ってすぐに履いて出かけても、膝が突っ張ることもなく、しゃがむのも楽々。
「休日に子供と公園の滑り台で遊ぶ」なんてシーンなら、間違いなくB136の方が快適です。B01だと、滑り台の途中で膝が曲がらなくて詰まるかもしれません(笑)。 また、最初から少し古着っぽい風合いがあるので、手持ちの服とも馴染みやすいというメリットもあります。
【サイズ感と縮み】B01は洗濯で縮む?失敗しないサイズ選び
- ノンウォッシュのB01はレングスが約1インチ縮む
- B136は縮みが少ないため普段通りのサイズでOK
ネット通販で服を買う時、一番怖いのが「サイズ選び」ですよね。
特にカーハートのようなアメリカンブランドは、日本のサイズ感とは全く違います。「普段LだからLでいいや」なんて選ぶと、とんでもなくデカいのが届いて絶望することになります。 さらに、B01とB136では「洗濯後の縮み」にも大きな差があるんです。
この章では、僕が実際に失敗して学んだ「サイズ選びの方程式」を伝授します。ここさえ間違えなければ、届いた瞬間からガッツポーズできますよ。
ノンウォッシュのB01はレングスが約1インチ縮む
ここ、テストに出るくらい重要です。 B01は未洗い(生地)なので、洗うと縮みます。
特に注意が必要なのが「レングス(股下)」です。ウエストも多少縮みますが、履いているうちに伸びて戻ります。でも、レングスは一度縮んだら戻りません。
僕の経験では、洗濯と乾燥機にかけると、レングスで約1インチ(約2.5cm)〜2インチほど縮むことがありました。 なので、B01を買う時は、「理想の長さよりワンサイズ長め(レングス32など)」を選ぶのが鉄則です。
「裾上げすればいいや」と思ってジャストを買うと、洗った後に「あれ、つんつるてん?」なんて悲劇が起きます。心理学の「損失回避性」が働いて「縮ませたくない!」と思うかもしれませんが、ワークパンツはガンガン洗ってナンボなので、最初から計算に入れておきましょう。
B136は縮みが少ないため普段通りのサイズでOK
対してB136は、すでに工場で洗いがかけられているため、購入後の縮みはほとんどありません。
もちろん、乾燥機に長時間かければ多少は縮むかもしれませんが、B01のような劇的な変化はないので安心してください。 サイズ選びの際は、普段履いているジーンズやワークパンツと同じ感覚で選んで大丈夫です。
ただし、カーハート自体が「アメリカンサイズ」でかなり大きめの作りだということは忘れないでくださいね。日本のブランドで32インチを履いているなら、カーハートなら30インチでも余裕がある、なんてことはザラにあります。
【生産国】Made in USAにこだわるならB01を選ぶべき理由
- 男心をくすぐる「米国製」のタグと希少性
- コスパと入手しやすさを重視するならB136(中南米製)
最後は、機能性とは関係ないけれど、男にとっては超重要な「ロマン」の話です。
「たかが生産国、どこで作ってても一緒でしょ?」という意見もごもっとも。でも、ワークウェア好きにとって「Made in USA」の文字には、魔法のような力があるんです。
この章では、なぜ多くの人がB01にこだわるのか、その精神的な理由と、実用性を取る場合の選択肢についてお話しします。あなたが「何に価値を感じるか」を整理するヒントになるはずです。
男心をくすぐる「米国製」のタグと希少性
カーハートは元々アメリカのブランドですが、今やその製品の多くは海外生産です。 そんな中で、B01は頑なに「Made in USA」を守り続けている数少ないモデルなんです。
この希少性が、所有欲を強烈に刺激します。心理学でいう「ヴェブレン効果」(価格が高い・希少性が高いものほど魅力的に見える心理)に近いかもしれません。 「俺は今、本物のアメリカンワークウェアを履いているんだ」という自己満足。これが30代の男にはたまらないエネルギーになったりします。
また、アメリカの労働組合(UFCW)のタグが付いていることもあり、「働く男たちの誇り」を身に纏っているような気分になれるんですよね。
コスパと入手しやすさを重視するならB136(中南米製)
一方で、B136はメキシコやニカラグアなどで生産されています。 「じゃあ品質が悪いのか?」と言われると、全くそんなことはありません。縫製も生地もしっかりしていますし、ワークパンツとしての機能は十分すぎるほどです。
むしろ、生産コストが抑えられている分、価格はB01よりも少し安く設定されていることが多いです(最近はどちらも値上がりしていますが…)。
「生産国なんて気にしない、ガシガシ履き潰して汚れたら買い替える!」というスタンスなら、コスパに優れ、古着屋やネットでも手に入りやすいB136は最高の選択肢です。
まとめ:カーハート B01とB136の違いを理解して一生モノの相棒を選ぼう
ここまで、カーハートの「B01」と「B136」の違いについて、僕の偏愛と実体験を交えて解説してきました。
最後に、それぞれのモデルがどんな人におすすめかをまとめておきます。
- B01がおすすめな人:
- 「Made in USA」のロマンに浸りたい人
- 硬い生地を自分の体に馴染ませていく過程を楽しみたい人
- 洗濯による縮みを計算してサイズ選びができる人
- B136がおすすめな人:
- 買ってすぐに快適に履きたい人
- サイズ選びでの失敗リスクを減らしたい人
- 生産国よりもコスパや実用性を重視する人
どちらを選んでも、カーハートのダブルニーは間違いなくカッコいいです。 ただ、自分のライフスタイルや価値観に合った方を選ぶことで、そのパンツへの愛着は何倍にも膨れ上がります。
僕自身は、休日に気合を入れて履く時は「B01」、子供と全力で遊んで泥だらけになる時は「B136」と使い分けています(妻には「同じズボンばっかり買って!」と怒られますが…)。
この記事が、あなたの最高の一本選びの参考になれば嬉しいです。ぜひ、あなただけの「相棒」を見つけて、素敵なワークライフを送ってくださいね。
- カーハートB01は未洗いの生地(Firm Duck)でB136は洗い加工済み(Washed Duck)
- B01は希少な「Made in USA」であり男のロマンを刺激する
- B136はメキシコ製などが主だが柔らかく履き心地が良い
- B01のリベットは丸いUFO型、B136は平らなフラット型
- B01は新品時は「鎧」のように硬いが経年変化が楽しめる
- B136は最初から古着のように馴染み動きやすい
- B01(ノンウォッシュ)は洗濯でレングスが約1インチ縮むため注意
- B136は縮みが少ないため普段通りのサイズ選びでOK
- どちらもサイズ感は大きめなので日本の基準で選ばないこと
- 育てる楽しみならB01、即戦力ならB136を選ぶのが正解
